ステロイドと抗生物質より愛をこめて。
夏本番。
暑くなると、かゆみが増すことが多いようで、皮膚科の調剤は佳境を迎えます。
大量の軟膏を作っていたら、ふと、使う人たちの苦悩を感じた。
暑い。
かゆい。
つらい。
そのつらいかゆみに意識を入れていると、「外に出たい」という声が聞こえた。(・・・ような気がした。)
外に出たい。
ここにいるよ。
気がついて。
今作っている軟膏は、ステロイドや抗生物質。
どちらも元々は生命が作り出した化学物質。
生命が、生きる上で意味があって作っているものだ。
目の前の白い軟膏に語りかける。
あなたは、だれかの皮膚の上で、どんな仕事をするのでしよう。
「外に出たい」という声を、あなたが助けてあげることはできるのかしら。
もしできるとしたら、サポートしてあげてほしい。
だれかの皮膚の中で叫んでいる声。
生きづらさを感じている声なき声。
夏になると、温度とともに、いろいろなエネルギーが動き出す。
外に出たい。
ここにいる。
気がついて。
そんなエネルギーの声を、聞いてあげることができるとしたら、だれかの皮膚の上で、助けてあげてほしい。
あなたは外に出ても安全です。
ここにいることは知っています。
そのままのあなたを感じることを許します。
・・・・・・。
はい、頭がおかしくなるほど忙しかった。
軟膏チューブを40本も絞ったら、指先がジンジンしている。
今年も薬局の熱い夏が始まりましたぜ。
プロフィール

- 森と魂のセラピスト
- 薬剤師/公認心理師/産業カウンセラー/プロセスワークプラクティショナー/森林インストラクター/森林セルフケアコーディネーター/メディカルハーブプラクティショナー/ドルフィンスターテンプル認定ヒーラー/日本森林療法協会元理事
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