森と魂のセラピストの英語学習物語~始まりはいつも自己肯定への渇望から
始まりはいつも自己肯定への渇望
私が英語をもう一度学習しようと思ったのは2012年、すでに40歳を過ぎていました。
何か特別なきっかけがあったわけではありません。
当時の私は、自分自身を癒す旅を続けていました。
ある日、自分の中に根深く流れている自己を否定する気持ちに
「英語ができない自分」
があることに気づきました。
それならば、「やればできる自分」を感じてみたい。
自己否定のキモに居座っていたのが『英語』だった。
だから、英語の再学習を始めることにしたのです。
ネイティブの先生たちは英語を教える訓練を受けていない
まず、英会話教室をGoogle検索し、近所にあった個人経営のスクールに通い始めました。
ネイティブの先生と月2回50分会話をするというもので、他の受講生と比較したくなかった私は個人レッスンをお願いしました。
テキストはありましたが、先生は毎回変わるので宿題があるわけでもなく、その場その場で単語を並べるだけの時間・・・。
そのスクールで気づいたことがあります。
↓
ネイティブの先生たちは、英語を教える訓練を受けていない。
・・・!!!
私は一応、生化学や解剖生理学などのわかりにくい内容を教える仕事をし、日々「どうしたらわかりやすくなるか?」を考え、思考錯誤して授業をしています。
ところがネイティブの先生たちは、ただ、生まれながらに英語で生きる環境で育ったというだけで英語を教えていたのです。
幼稚園や小学生低学年ならそれで良いのかもしれませんが、私は日本語で高度に思考して生きてきた大人です。
大人の日本人に英語を教えることについてなんの知識もない先生と、ただ、会話とも言えない単語を並べるだけの時間を続けることについて、違和感を感じ始めました。
「あなたは文法はまあまあだが、リスニングができていない。」と言われましたが、どうやったらできるかは一言もなく・・・。
先生に経験がなければわからなくて当然です。
・・・ということで、ネイティブとの英会話よりも先にやることがあるようだと思い直し、「英語トレーニング」のスクールに通うことにしました。
ちなみに、当時の私の英語レベルはおそらくTOEIC300点代と思われます。(測定していないので、詳細不明。)
中学時代に英検3級不合格。
大学時代に英検2級不合格。
リズムをまねて楽しく音読~英語学習はスポーツだった
ネイティブとの英会話に未来を感じなかった私が次に選んだのは、「英語トレーニング」のスクールでした。
以前はICCラーニングという名前でしたが、社名変更したようです。
ここは、先生もスタッフも全員日本人、授業もすべて日本語です。
「英語を教えるスクールではなく、英語の学習方法を教えるスクール」
と先生自身が言っていたように、授業で英語の文法などを教えてくれることはほとんどありません。
その代わり、やる気スイッチの見つけ方を一緒に考えるスタイルでした。
自宅学習のワークブックを渡され、入学直後には毎日1時間の学習方法について、みっちり2時間レクチャーを受けました。
ここで初めて知ったこと。
それは、英語学習はスポーツと同じ。
反復練習、トレーニングだということでした。
そっか、スポーツか~。
私は、昔からスポーツが苦手です。
ふわ~っと、感性で生きているので、反復練習とか地道に記憶するとか本当に苦手なのです。
唯一頑張ったのは、高校時代の数学でした。
これは、数学の先生が「数学は反復練習です!!」と断言していて、反復練習の宿題がどっちゃり出ていたので、仕方なくこなしていたのでした。
英語の先生は、誰もそんなこと、一言も言っていなかったよ。
このスクールでは、最初級のTOEIC470点コースから通い始めました。
470点コースでは、英語っぽいリズムに慣れるために、とにかく音読をしていきます。
授業では、テキストの文章をリズムをまねて読むだけです。
ネイティブの先生との英会話していたときの「話せない・・・」というフラストレーションはなく、お調子者の私は結構楽しく通いました。
そして徐々に、ワークブックを毎日こなしている自分に満足を感じ始めます。
洋画を見ていて、「あ、今、字幕と違うこと言った!」なんてことがチラっとわかったりして、さらに楽しくなっていました。
そうして半年が過ぎたころ、初めてTOEIC公開テストを受けてみたら、450点。
スクールのIPテストでは510点。
わーい。
結果も出ると、さらにうれしい。
無事にTOEIC470点をクリアした私は、600点コースにコース変更したのです。
英語は教科ではなく言語だった~幼児向け洋書の威力
600点コースでの物語の前に洋書リーディングの話をしたいと思います。
英語スクール英語&スキルトレーニングBizComでは、リーデイングのトレーニングとして洋書を読むことを勧めていました。
このスクールには初心者用から上級者用までたくさんの洋書が揃っており、借り放題だったのてす。
お勧めは「簡単に読めるレベル」ということで、470点コースに入ったばかりの頃はネイティブ幼児向けの洋書、I can read シリーズのLevel 1、Level2などを読んでいました。
これが、幼児向けですが、意外と難しいのです。
機関車トーマスが競争する話では、どう考えても「よーいドン!」の場面で
“Off they go ! “
なんじゃ、それ?
どういう構文??
・・・という衝撃が重なるうちに、英語というものは、高校までで勉強した「教科」とは違う世界だと感じ始めました。
単に、違う単語、違う文法なのではなく、考え方の根本がちがっていて、それが言語として形作られているんだとなんとなくわかってきました。
これは、理屈じゃない。
頭で考えても駄目だわ。
音楽やスポーツに親しむように、なじんでいくことが大切だと感じるようになりました。
興味深く幼児向けの洋書を読み、600点コースに変更したころには小学生向けの洋書にレベルをアップしていきました。
ノンフィクションで多読の日々
600点コースに進んだ頃は、リスニングの方がスコアが高く、リーディングで伸び悩んでいました。
Part7は最後まで終わらず、いつも時間切れ・・・。
そんなとき、英語スクールで多読のイベントが行われました。
夏の間、読んだ洋書のページ数を記録するというイベントです。
ちょうど幼児向けのファンタジーに飽きて、小学生向けのサイエンス系ノンフィクションscholastic社のTrue Bookシリーズを読み始めていたころでした。
最初に読んだのが「Black Holes」
ブラックホールの話は、いつ聞いてもロマンを感じます。
さらに、NASAがある国の本だけあって、写真もきれいで探査機の話も詳しく、とても面白かった。
1ページ100単語前後、1冊40ページちょい。
写真も盛りだくさん。
小一時間で読み終えることができるこのシリーズを一日3冊読もう!、を目標にして多読に挑戦することにしました。
いや~、面白かったですね、いろいろと。
このシリーズは、宇宙、生物、化学、物理などの自然科学系、歴史、地理、社会問題などの社会科学系、と幅広いテーマの本が揃っています。スクールの図書館には200冊くらいはありました。
最初は得意な自然科学系から読み始めました。
内容がわかっている方が、英文理解も速いです。
宇宙シリーズを読んでいるうちに、気づいたことがあります。
↓
1冊を読むスピードが速くなっている。
astronaut 宇宙飛行士
orbit 軌道
axis 地軸
などの単語が何度も何度も出てきて徐々に慣れてくるので、速くなって当たり前です。
宇宙シリーズに飽きると、生物シリーズ、化学シリーズと他の自然科学系を読み、自然科学系に飽きると歴史や地理などの社会科学系に移行していきました。
アメリカの歴史になると知らないことだらけで、さすがに読むのが難しかったけど、それでもそれなりに面白かった。
(ワタクシ一応、歴史も好きなんです。今年の大河ドラマ「真田丸」もガン視聴しています。)
新しいシリーズに入ると、知らない単語が増えるので、読むスピードは遅くなります。
しかし、再びそのシリーズの頻出単語に慣れるとスピードアップ!!、の繰り返し。
TOEIC頻出単語ではなかっだけど、この時期、かなりの単語に出会えたと思います。
2014年夏、36日間に80冊、3880ページを読み切り、スクールのイベント結果ではぶっちぎりの一等賞になっていました。
そして、ふと気が付くと、Part7の練習問題で、前より楽に読めるようになった自分がいたのです。
なんかイケル気がして臨んだ2014年12月のTOEIC。
気づけば、600点を超えていました。
めでたし、めでたし。
・・・ではないんですよ~。ここからが、再び苦悩の日々でした。
2018年3月にようやくTOEIC765点、中級レベルまで到達することができました。
そして今、ハートで学ぶ仲間を募集中です。
プロフィール

- 森と魂のセラピスト
- 薬剤師/公認心理師/産業カウンセラー/プロセスワークプラクティショナー/森林インストラクター/森林セルフケアコーディネーター/メディカルハーブプラクティショナー/ドルフィンスターテンプル認定ヒーラー/日本森林療法協会元理事
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