癒しの第3ステップ~人類が進化する力を信じる【魂の癒し】

癒しの第1ステップは、ホッとする、安らぐ【生物の癒し】です。

 

第2ステップは幸せになる力を感じる【心の癒し】です。

 

癒しにはさらに次のステップが存在します。
それは、人類が進化する力を信じる【魂の癒し】です。

 

マズローは晩年に第6段階として⑥自己超越の欲求を提唱しました。

【マズローの欲求段階説】

①生理的欲求

②安全・安定の欲求

③所属と愛の欲求(社会的欲求)

④承認の欲求(尊厳欲求)

⑤自己実現の欲求

⑥自己超越の欲求

⑤自己実現の欲求が満たされた次には、⑥自己超越の欲求が生まれるというのです。

現代社会には多くの問題があり、自然界も危機にさらされています。私たちの魂は、自分だけでなく、自己を超えて自然界をも含めた「世界」を幸せにする力を発揮することを望んでいます。

 

それは、とっても自然なこと。

なぜなら、宇宙はビッグバン以来進化を続けていて、私たちもその延長線上にいるからです。

物質的な宇宙はビッグバンから始まり、原子、分子、恒星、銀河系、銀河団が誕生してきました。それは、秩序、複雑性、つながりを形成する傾向への進化です。

 

ケン・ウィルバーによると、物事には外面的な側面内面的な側面があり、さらに個的な側面と集合的な側面にも分けられます。その4面とも同時進化して今に至ります。

自然科学社会科学、そして内面的個的な側面の進化を、ビッグバンから見ていきましょう。

 

ビッグバン後、原子は衝突、電気、重力、化学反応などによってお互い関わり合い、惑星や銀河を形成しています。その内面活動を「把握」と呼んでおきす。

 

次に、地球上では、物質よりも複雑な恒常性秩序を持つ生命が誕生しました。
地球で誕生した生命は、お互いの存在を「知覚」する内面活動をしながら織物を紡ぐようにつながり合って生態系を形成しています。それはゾウリムシも大腸菌も同じです。⇒植物の知性を考える

 

生命は単細胞から多細胞へと進化し、複雑な神経系ネットワークのつながりで恒常性を維持する動物が誕生しました。

動物は神経活動としての感情を持ち、生命維持に役立てています。そして動物は、環境への固着、欲望など内面活動としての「感情」を持ち、好き・嫌い・慈しみなどで親子や家族がつながり、狩猟採集の生活をしています。草食動物も他の生命のエネルギーを採集して生きてます。

 

さらに神経系が複雑なネットワークを形成し、思考を持つ人間が誕生しました。

人間は感情と思考を駆使して複雑で秩序あるつながりをもつ社会を形成しています。その社会は、どんな社会的動物もなしえない大集団を形成してきました。さらに大脳新皮質が発達した人間は、内面活動の「思考」により、血縁による部族だけでなく共通の神話を持つ社会を形成してきました。(神話的思考の社会)

『サピエンス全史』で、著者ユヴァル・ノア・ハラリ氏は

虚構が協力を可能にした。

と述べています。貨幣、人権、正義などの虚構により、ホモ・サピエンスは見知らぬ人との協力が可能になり、繁栄してきたというのです。

虚構は集団での農業を可能にし、王国や帝国という巨大な社会集団を形成することも可能になりました。

 

 

人類の歴史からその後の進化をみていきましょう。

16世紀のルネサンスから始まる科学の発達は、理論や可能性などへと視点を広げ、工業、産業を発達させてきました。これは、神話的思考よりも物質的・生物的に見えますが、実は内面活動がより深く複雑になっています。

目の前の現実だけでなく、起こりうる可能性や、いまだ見ぬ世界を想像できるのは、多視点的な思考の発達によるものです。これは、内面的集合的な側面』でみると、神話的思考から合理的思考に進化していると考えられます。

また、異なる文化を多視点的に思考すると、深く広い感情が流れ始めます。それは「法の下の平等」という虚構を発明し、民主国家の誕生、世界経済への発達と時代は流れてきています。

 

ではこの先、『内面的個的な側面では、どのような変化が起きるのでしょうか。

宇宙の進化が多様性、複雑性が増加しながらも秩序、つながりを形成する傾向であるならば、この先の内面的個的な側面の進化は意識の深度の深まり、拡大であるでしょう。

 

それこそが、「アセンション」であり「次元上昇」なのだと、私は思います。

 

マズローの⑥自己超越の欲求を源流としたトランスパーソナル心理学の思想家ケン・ウィルバーは、意識を3つの水準に分類しています。

【意識の三つの水準(ケン・ウィルバー)】

(1)プレパーソナル
自我を確立する以前
(マズローの①~④の段階)

(2)パーソナル
自我を確立した水準。
(マズローの⑤自己実現欲求の段階)

(3)トランスパーソナル
自我を超えていこうとする高次の心(意識)の水準。
(マズローの⑥自己超越欲求の段階)

 

トランスパーソナルの水準は、スピリチュアルでのワンネスとか、般若心経の「色即是空、空即是色」とか、禅の「大我とは無我である」のような状態だと推測しています。

私たちの魂はトランスパーソナル水準に向かう欲求、願いがあるのですが、それには自我を確立するパーソナル水準を経過し超えなければならないとウィルバーは述べています。

それはまさしく、癒しの3ステップ。

「世界」を幸せにするには、「自分」を幸せにする段階を超えていかなければならない。この段階が意外と難しいのが私たち人間です。

個人個人がホッとし、安らぎ、個人の「幸せになる力」を感じられたなら、さらに奥に存在する魂の願い「世界を幸せにする力」への扉が開きはじめます。

森で癒され、自分とつながり、「幸せになる力」を感じた体験は社会問題にも取り組む勇気をくれます。

 

私は、ようやくその扉に手をかけたところです。完全に扉を開く勇気はまだなく、閉じたり開いたり、扉の奥の世界をのぞいているという感じでしょうか。

それでも、自己否定の塊だった自分が、ようやくここまで来たなぁと思っています。

 

私は、なぜ生まれてきたのか

私たち人間は、なぜ生まれたのか。

 

これは、私たちが一度は思い悩む問いではないだろうか。

 

私も中学生の頃は、生きるのが辛くて、なんで生まれてきたんだろう?と、疑問に思っていました。

他人を傷つけ、自然を破壊し、地球の存在をも脅かす存在である人類。

 

その一員であるワタシ。

でも、ワタシなんていてもいなくても同じ。

いない方がよい。

地球を守るためには、人類が滅亡した方がいい。

 

そんなことを考えていた時期もあります。

 

だけど、その考え方では、私は幸せを感じることができなかった。

私が、私たちが生まれてきたことには意味がある。

その意味はなんだろう?と、問いかけ続けることが、今、ココに存在する自分に価値を感じる方法だったかもしれません。⇒幸せになるヒミツ~原因論から目的論へ

 

今、私が感じている答えは、私が生まれてきた意味は、宇宙の進化に貢献するため。

スピリットからビッグバンを経て、生まれた私たち。

複雑性を増しながら、もう一度スピリットへ帰っていくのが魂の願い。

それを信じることが、癒しの第3ステップだと思っています。

 

それは、終わりのない旅路。

この旅路を歩いていると自覚すること、それ自体が「癒し」なのだと思っています。

 

「魂は成長したがっているのです。それが魂の本質だから仕方がないのです。」

より

 

 

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プロフィール

飯田 みゆき
飯田 みゆき森と魂のセラピスト
薬剤師/公認心理師/産業カウンセラー/プロセスワークプラクティショナー/森林インストラクター/森林セルフケアコーディネーター/メディカルハーブプラクティショナー/ドルフィンスターテンプル認定ヒーラー/日本森林療法協会元理事