森の小咄~アオキくんとアオキちゃんの物語
今日は、森が楽しくなる小ネタを一つご紹介しましょう。
明治神宮や北の丸公園など、東京の森の低木層にうっそうと生えているのが、アオキです。
このアオキ、枝も緑色をしています。
枝もあおあおとしているので、
“アオキ”
なんですね~。
どこにでもあるので、簡単に覚えられる樹木のひとつです。
学名もAucuba japonica。
青木葉↑から来ているらしいです。
アオキは、せいぜい2mくらいの高さにしかならない低木の仲間。
森の下層、暗い林内で生き抜くために、
枝のクロロフィルでも光合成しているらしい。
なかなかしぶといヤツなんです。
しかし、アオキが注目されるのは、緑色の中に目立つ赤い実です。
これが、クリスマスっぽくてなかなか可愛いのです。
この赤い実には、
『アオキくんとアオキちゃんの物語』
という、有名な小咄があります。
~~~
むかしむかし、
とてもきれいな赤い実をつける、
アオキちゃんという樹がありました。
外国からきた旅人が
この実のあまりの美しさに惚れ込み、
自国(ヨーロッパ)に持って帰ったんだそうな。
ところが、何年たっても実がつきません。
実はアオキは雌雄異株。
雌花と雄花とが別の個体 につくのです。
アオキちゃんは雌花だけ咲かせても
結実することができなかったのです。
何年も経って、アオキくんが届けられてから、
アオキちゃんは
ようやく赤い実をつけることができたそうです。
めでたし。
めでたし。
実話です。
☆
3月下旬から4月上旬はアオキの花の季節です。
とっても地味ですが、
雌花と雄花の違いはすぐにわかります。
3月末、北の丸公園で
アオキくんとアオキちゃんに会いに出かけてみませんか?
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プロフィール
- 薬剤師/公認心理師/産業カウンセラー/プロセスワークプラクティショナー/森林インストラクター/森林セルフケアコーディネーター/メディカルハーブプラクティショナー/ドルフィンスターテンプル認定ヒーラー/日本森林療法協会元理事
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