実は、魂はリン酸にあったりして。。。
日本メディカルハーブ協会ホリスティックハーバルプラクティショナーのコースで生化学を教えています。
前回、受講生の方に「リン酸ってなんですか?」と、質問を受け、リン酸は、大切なところで いろいろ使われているもので・・・と、考えていたら、ふと、口走ってしまった。
「魂がリン酸にあったりして・・・。」
その時はもちろん、冗談で口走りましたが、最近、『宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議』(吉田たかよし著)を読んでいたら、「リン酸が生命にとって大切な役割をしている。」と書いてあって、ちょっと私、いいセンいってたんじゃないの~と、思い出したのです。
【リン酸の使い道 その1 :DNA】
DNAの構造の中で、遺伝子の文字をつなげているのは、リン酸と糖。これがなければ、遺伝子としての機能を果たせません。
『わかりやすい生化学』ヌーヴェルヒロカワ より
【リン酸の使い道 その2 :ATP】
アデノシン三リン酸(アデノシン・トリ・フォスフェイト)。エネルギーを貯めておく、とっても大切な物質です。
『わかりやすい生化学』ヌーヴェルヒロカワ より
リンは、実は地球上にそんなに多く存在するものではなく、しかも、DNAもATPも とっても複雑な構造をしています。
それなのに、生命にとって一番大切な機能に これらを利用するシステムは、現在知られている地球上の生命の 共通システムなんだそうです。
「そんな複雑な化合物を使うことで生命が成り立っているとしたら、生命が誕生するのはとても難しいことで、他の惑星や衛星にはおいそれとは生命が誕生しないかもしれない。」と、著者は記しています。
生命の起源としてはアミノ酸の研究が進んでいますが、リン酸とその化合物が 実は生命誕生の大切なキーワードだとしたら、リン酸に「魂」が入っていたとしても、良くないですか?
いえ、これは、一人の妄想者のたわごとです。
科学的根拠はなにもありません。
ただ、そう妄想することで、私の中のDNA、ATPにロマンを感じる。
ただそれだけです。
(おまけ)
生化学的には、リン酸にはもう一つ大切な役割があります。
【リン酸の使い道 その3 : リン脂質】
細胞をとりまく細胞膜を構成するのがリン脂質。
海の中で「自分」と「外界」とを隔てる膜として誕生したであろう、細胞膜の起源。
そこにも、リン酸は大切な役割を果たしています。
そうだ。
今日の年越しは、リン酸に愛を送り、生命の誕生に思いを馳せて、瞑想しよう。
皆様、良いお年をお過ごしください。
プロフィール
- 薬剤師/公認心理師/産業カウンセラー/プロセスワークプラクティショナー/森林インストラクター/森林セルフケアコーディネーター/メディカルハーブプラクティショナー/ドルフィンスターテンプル認定ヒーラー/日本森林療法協会元理事
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