『癒し』とは、自分とのつながりを回復すること。

自分とのつながりと癒し

今、私は『癒し』とは自分とのつながりではないかと思っています。

個人的な話をすると、中学生時代から会社員時代まで、いつも自分の存在に不安を感じ、学業や仕事ではある程度評価されながらも満たされない思いをかかえて生きていました。

そんな中で出会ったのが環境教育でした。

環境教育とは

 

自然ガイドの人に案内してもらった時のワクワク感、自分一人では発見することができないであろう自然にひそむ秘密の数々に感嘆する日々。

 

当時、自分も自然ガイドになりたいと思い、植物の名前や生態系の仕組みを学び始めた時の高揚感は忘れられません。

4年間通った会社の目の前がイチョウ並木であったときの衝撃、そのイチョウに張りつく新芽が小さくても扇型をしていた時の感動etc、etc。

 

自然と関わることで自分は満たされるのだと思い、会社を退職して自然豊かな山村で暮らしたり、自然ガイドをしたり、漢方やハーブを勉強したり、森林療法に携わったり・・・と、心の赴くままに経験してきました。

 

しかし、いつもどこかで自分の存在への不安は拭えませんでした。自然と関わればこの不安感から解放されるのだと思っていましたが、そう簡単なものではなかったようです。

 

不安を感じている自分をそのまま受け入れる

今、感じていることは、安心感とか調和は「不安感から解放された別の自分」を求めるのではなく、「不安を感じている自分」をそのまま受け入れることからやってくるのではないか・・・、ということです。

不安を感じている自分はとても不快です。「安心・安全」な居心地の良い自分を味わいたいと願ってジタバタしてしまいしますが、不安な自分もすべて自分であることに気づくことが、自分とのつながりの第一歩なのかな・・・と。

そんな状態を『癒し』と呼んでみるのはどうでしよう?

 

 

自然は自分とのつながりをサポートする

どうやら、自然は私たちが自分とのつながりを深めることをサポートしてくれるようです。

会社員時代の私は自然観察を通して自分の「気持ち」と寄り添っていたため、居心地の良さを感じていたのでしょう、きっと。

森林セルフケア体験会は自然観察会ではなく、自分観察会です。

居心地の良い自分も悪い自分も全部ひっくるめて自分だと思えたとき、ふと、自分の外の世界が意外と優しかったことに気づくことがあります。

 

こんなことの繰り返しが人生に色どりを添えているのかもしれませんね。

 

《2015年3月NPO法人日本森林療法協会メルマガコラムより》

 

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プロフィール

飯田 みゆき
飯田 みゆき森と魂のセラピスト
薬剤師/公認心理師/産業カウンセラー/プロセスワークプラクティショナー/森林インストラクター/森林セルフケアコーディネーター/メディカルハーブプラクティショナー/ドルフィンスターテンプル認定ヒーラー/日本森林療法協会元理事